もう、5年も前になるのか。

とある博物館での実習で知り合った人。天文学者のたまごで、6つ年上。
他の実習生はみんな同級生なのに、一人だけ年上で、つんとしていて、
最初は、いけすかない人だなぁなんて思ってた。
でも、その人のHPを見て、研究に対する姿勢に惹かれて、
それから仲良くするようになった。

実習が終わってからも、メールのやりとりが続いて、
研究で忙しい中、私の素朴な質問にいろいろと答えてくれた。
私も自分でいろいろと調べたりして、学者肌だね、なんて言われたりして、嬉しかった。

二人で会ったときには、研究する上での困難や悩み事を、いろいろと語ってくれた。
年下の私にそんなことを話してくれたのが嬉しくて、
私も、背伸びして、生意気なことをいっぱい言った気がする。
そのときは、30歳くらいの人なら言い負かせそうな説得力だね、
すごいね、なんて言われて、やっぱり、嬉しかった覚えがある。

でも、彼女がいた。知らないで、告白してしまったけれど。
私とは、遊びのつもりでいたんだろうな。
自分に興味を持ってくれる、年下の女の子。遊びたくなる気持ちも、今ならわかる。
あの頃は、舞い上がってしまってわからなかったけれど。
純粋な気持ちに気づかなくて、本当にごめんなさい、と、メールに書いてあったもの。
でも、短い間だったけど、一緒にいて楽しかったと、思ってくれていたと、思う。

その後、その人は博士号を取って、外国へ行ってしまった。
数年後、ふとしたきっかけで、結婚したことも、知った。
ショックで、ちょっと泣いた。友達には、笑われたけど。

もう手の届かないところに行ってしまったけれど、今でも、憧れの人。
その人の関わっている研究の成果が出ると、嬉しいけれど、心がきゅっとする。

あのとき話してくれた悩みや苦しみを、今でも抱えながら、研究し続けているのかな。
それとも、となりにいる人と、共に背負って歩いているのかしら。

これからも、星を見るたびに、私はこの人のことを思い出すんだろう。
遠い空の下、いつまでもいつまでも、応援しています。

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